老犬になると食欲がなくなり、まともに食べない場合があります。
なにも食べられない状態が続くとみるみる弱ってしまうので、食事の内容を考えるとともに食べさせるための介護が必要です。
また、寝たきりになってしまった場合も好きなように食べたり水を飲んだりする事が出来ないので、飼い主が食事の世話をしてあげなければなりません。
寝たきりになってから何年も生きるのは難しいですが、食事の世話をきちんとしてあげられればある程度生き続けられる場合もありますし、なにより犬は喜び、残された時間を穏やかに過ごすことが出来ます。
口の中まで運んであげる
寝たきりになってしまった犬の食事は、お皿にフードを入れて近くに置いておくだけではいけません。
寝たきりの場合、体を少し起こせば食べられそうに見えるので、たまたま食欲が無いだけなのかなと思うかもしれませんが、空腹なのに思うように動けず食べられないという事が多いので、飼い主が口に入れてあげてください。
ドライフードをあらかじめ水などで柔らかくしてあげて、少しずつ、なるべく喉の奥のほうへ入れてあげます。
寝たきりの状態でも、出来れば食事の際には気管に入ったりしないように、何かにもたれさせたり支えてあげて座らせて与えてあげましょう。
元気なうちは食事は1日2回などですが、寝たきりになったら1度の量を少なくして何回にも分けて与えてあげてください。
そうすることで消化器への負担を和らげます。
口が開けられない場合
性格的なものだったり痴呆や病気の痛みの影響で、口に手を持っていくと噛み付く恐れがある場合もあります。
その場合は流動食を注射器を使って口の横、犬歯の後ろへ注ぎこんであげましょう。
注射器といっても、噛んでも問題の無い材質で出来た給餌用のものが売られています。
動物病院でももらえると思います。
流動食の作り方
食欲が無い老犬でも少量で栄養を摂れる流動食を与えましょう。
病院で流動食の処方食を出してもらうのが簡単で安心です。
処方食の流動食は食べる量が少しで済むように高カロリーで出来ています。
流動食を自分で作りたい場合は鶏肉や魚を煮込んでスープを作り、ゼラチンや寒天で固めておくといいです。
便秘が続いている場合は繊維質の多いキャベツやにんじん、海草などを一度煮て、細かくみじん切りにして与えたり、それで食べられなければフードプロセッサーにかけて与えるなどしてみましょう。
そこからゼラチンや寒天で固めても良いです。
いずれも与える時には冷蔵庫から出した冷たいままでなく少し温めてあげてください。
水の与え方
食事の後には水を与えるのを忘れずに。
流動食は水分が多いので若い時ほどの量を与える必要はありませんが、適量を与えることは大切です。
水も注射器を使って少しずつ、舌に垂らすように与えてください。
たくさん流しこんでしまうと気管に入る恐れがあるので、あくまで少しずつ垂らすようにします。
スポンサード リンク