犬が痴呆かどうか簡単に判断するためのテストです。
犬の痴呆テスト(13歳以上)
- 夜中に意味もなく単調な声で鳴き出し、止めても鳴き止まない。
- 歩行は前のめりでとぼとぼと歩き、円を描くように歩く(旋回運動)。
- 狭いところに入りたがり、自分で後退できないで鳴く。
- 飼い主も、自分の名前もわからなくなり、何事にも無反応。
- よく寝て、よく食べて、下痢もせず、痩せてくる。
判断基準は、当てはまるのが1項目で痴呆の疑い、2項目で痴呆と判断します。
このテストでよくわからなければ100点法の診断基準を使ってより詳しく調べる事も出来ます。
犬の痴呆の診断基準100点法
食欲・下痢 | 点数 | 生活リズム | 点数 |
---|---|---|---|
1. 正常 | 1 | 1. 正常(昼は起きていて夜は眠る) | 1 |
2. 異常に食べるが、下痢もする | 2 | 2. 昼の活動が少なくなり、夜も昼も眠る | 2 |
3. 異常に食べて、下痢をしたり、しなかったり | 5 | 3. 夜も昼も眠っていることが多くなった | 3 |
4. 異常に食べるが、ほとんど下痢もしない | 7 | 4. 昼も食事の時以外は死んだように眠って、夜中から明け方に突然起きて動き回る。飼い主による制止がある程度は可能な状態 | 4 |
5. 異常に何をどれだけ食べても下痢もしない | 9 | 5. 上記の状態を人が制止することが不可能な状態 | 5 |
後退行動(方向転換) | 点数 | 歩行状態 | 点数 |
1. 正常 | 1 | 1. 正常 | 1 |
2. 狭いところに入りたがり、進めなくなると、なんとか後退する | 3 | 2. 一定方向にふらふら歩き、不正運動になる | 3 |
3. 狭いところに入ると全く後退できない | 6 | 3. 一定方向にのみふらふら歩き、旋回運動(大円運動)になる | 8 |
4. (3)の状態ではあるが、部屋の直角コーナーでの転換は可能 | 10 | 4. 旋回運動(小円運動)をする | 7 |
5. (4)の状態で、部屋の直角コーナーでも転換できない | 15 | 5. 自分中心の旋回運動になる | 9 |
排泄状態 | 点数 | 感覚器異常 | 点数 |
1. 正常 | 1 | 1. 正常 | 1 |
2. 排泄場所をときどき間違える | 2 | 2. 視力が低下し、耳も遠くなっている | 2 |
3. 所構わず排泄する | 3 | 3. 視力、聴力が明らかに低下し、何にでも鼻を持っていく | 3 |
4. 失禁する | 4 | 4. 聴力がほとんど消失し、臭いを異常に、かつ頻繁に嗅ぐ | 4 |
5. 寝ていても排泄してしまう(垂れ流し状態) | 5 | 5. 嗅覚のみが異常に敏感になっている | 6 |
姿勢 | 点数 | 鳴き声 | 点数 |
1. 正常 | 1 | 1. 正常 | 1 |
2. 尾と頭部が下がっているが、ほぼ正常な起立姿勢をとることができる | 2 | 2. 鳴き声が単調になる | 3 |
3. 尾と頭部が下がり、起立姿勢をとることがアンバランスでフラフラする | 3 | 3. 鳴き声が単調で、大きな声を出す | 7 |
4. 持続的にぼーっと起立していることがある | 5 | 4. 真夜中から明け方の定まった時間に突然鳴き出すが、ある程度制止可能 | 8 |
5. 異常な姿勢で寝ていることがある | 7 | 5. (4)と同様であたかも何かがいるように鳴き出し、全く制止できない | 17 |
感情表出 | 点数 | 習得行動 | 点数 |
1. 正常 | 1 | 1. 正常 | 1 |
2. 他人および動物に対して、何となく反応が鈍い | 3 | 2. 学習した行動あるいは習慣的行動が一過性に消失する | 3 |
3. 他人および動物に対して、反応しない | 5 | 3. 学習した行動あるいは習慣的行動が部分的に持続消失している | 6 |
4. (3)の状態で飼い主にのみにかろうじて反応を示す | 10 | 4. 学習した行動あるいは習慣的行動がほとんど消失している | 10 |
5. (3)の状態で飼い主にも全く反応がない | 15 | 5. 学習した行動あるいは習慣的行動がすべて消失している | 12 |
合計点で30点以下は老犬の正常な範囲。
31点以上、49点以下は痴呆予備軍。
50点以上になると痴呆犬です。
これらの診断基準は動物エムイーリサーチセンターの内野富弥先生によって作成されたものです。
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